他の相続人が通帳を持っている。相続税を申告できますか?

CASE02

通帳や財産資料を他の相続人が管理していても、資料が揃うまで何もしないわけにはいきません。確認できている事実、所在は分かるが未共有の資料、存在自体が未確認の事項を分けて整理します。

掲載しているのは、典型的な状況をもとにした説明用の事例です。実在案件の成果・実績を示すものではありません。

相談時の状況

他の相続人が被相続人の通帳や財産資料を管理し、依頼者に共有されているのは一部だけです。預貯金、生前の資金移動、財産の帰属について未確認事項や説明の違いがあります。

遺産分割は未成立で、資料の共有を待つ間にも申告期限が近づいています。資料不足だけでは通常期限は延びません。

資料を3つに分類

01

確認できている資料・事実

提供された資料や客観的な事実から確認できる財産・債務。

02

所在は分かっているが共有されていない資料

他の相続人が保管している通帳など、保有者や取得先が分かる資料。

03

存在や内容自体が確認できていない事項

存在が指摘されていても、根拠資料、内容や金額を確認できない事項。

このケースでの確認方法

01

手元の資料を確認

依頼者が保有する資料と、判明している財産・債務を確認します。

02

不足事項を整理

未共有の資料、追加確認先、相続人ごとの説明の違いを整理します。

03

取得方法を確認

依頼者・関係者から資料共有を求め、取得可能な資料を集めます。

財産の帰属や資金移動について説明が一致しない場合は、確認できる資料や事情をもとに、申告への影響を検討します。資料が見つからない場合と、他の相続人が保管している場合とでは、必要な対応も異なります。

資料収集は原則として依頼者・関係者が行います。当事務所は必要資料、不足事項、取得方法を案内し、代替資料と税額への影響を整理します。

弁護士が資料を保有している場合は、依頼者の同意と弁護士の協力がある場合に、必要な範囲で共有を受けます。すべての資料が必ず共有されるとは限りません。

当事務所が資料開示を強制したり、遺産分割交渉・調停代理を行ったりするものではありません。法律上の判断や交渉は弁護士が担当します。

確認できない事項の扱い

確認できない点や相続人間で説明が異なる点も含め、財産評価や税額計算への影響を当事務所で検討します。

根拠のない推測で申告することはできません。確認できた資料と事実に基づいて申告内容とその根拠を整理し、税務署から確認を受けた場合に備えます。

税務上の整理によって、財産の法律上の帰属や遺産分割の内容が決まるわけではありません。

資料が見つかった後

申告後に新しい資料や財産が判明した場合は、当初申告の評価や税額への影響を確認します。必要に応じて再計算し、修正申告や更正の請求を検討します。資料が見つかっただけで税額が自動的に変わるものではありません。資料不足の程度、税額への影響、申告期限までの期間によって、対応できる業務の範囲は異なります。

このケースから分かること

資料が揃っていないことと、申告準備を始められないことは同じではありません。取得できる資料と関係者の説明を整理し、税額への影響を確認します。

現在分かっていることから、ご相談ください

申告期限と現在の状況を、分かる範囲でお知らせください。対応できる業務と、期限までに優先する確認を整理します。

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